クレーム
Confidentkuremu
complaint; customer complaint
katakana
由来
- 元言語
- 英語 (en)
- 元の形
- claim
- 借用ルート
- 英語 claim → 日本語ビジネス・消費者対応語へ
- 意味の変化
- 主張・請求 → 苦情・文句
- 最古文献
- 1950
解説
日本語のクレームには二系統があります。料理のクレームはフランス語 crème(クリーム)から派生する別語ですが、日常で言うクレームは英語 claim 系の借用です。1950年、精選版日本国語大辞典は高田保『第二ぶらり瓢箪』を早い印刷例として引きます。
デジタル大辞泉はクレームの第一義を売買契約上の損害賠償請求、第二義を苦情・異議とします。 日本語側の借用は戦後の貿易・商取引の現場から始まりました。英語 claim は契約上の権利に基づく請求を意味し、不良品や品質欠陥に対する補償要求として使われていました。
1959年には三島由紀夫『鏡子の家』に「クレームをつける」が現れ、賠償請求から消費者の苦情へと意味の重心が移っていきます。苦情、文句、異議、コンプレイントといった関連語と並び、後にカスタマーサービス業界が「クレーム対応」を定型句として広めました。 現代日本語のクレームは、企業、店、学校、役所などへの苦情が中心です。
英語の claim は声明、法的権利、金銭請求のいずれかを指し、苦情の意味では complaint の方が近くなります。「I made a claim」は英語では保険や法的手続きの響きが強く、「I complained」が日本語のクレームに対応します。「店にクレームを入れた」と言えば、それは消費者の苦情の話です。