アンダンテ
Confidentandante
andante; walking tempo
katakana
由来
- 元言語
- イタリア語 (it)
- 元の形
- andante
- 借用ルート
- イタリア語音楽語 → 西洋音楽教育語として日本語へ
- 意味の変化
- 歩くように進む → 中くらいの速さの音楽テンポ
- 最古文献
- 1880
解説
1904年、精選版日本国語大辞典は『中等教育教科用楽典』にアンダンテを引きます。元の形はイタリア語 andante で、動詞 andare(行く、歩く)の現在分詞です。音楽の世界ではこのイタリア語が「歩くような速さ」を表すテンポ記号として国際的に定着しました。
日本語のアンダンテは、明治期の西洋音楽教育を経由して入りました。アレグレット、アダージョ、モデラート、アンダンティーノといった他のイタリア語と一緒に楽典の標準語となり、辞書はアレグレットとアダージョの中間に位置すると定義します。教室、楽譜、教科書を通じて、この語は「動きそのもの」ではなく「中庸な動きを指示する記号」へと専門化しました。
現代日本語のアンダンテは、ほぼ音楽、楽曲名、商品名、抒情的なタイトルにしか使われません。Treccani によればイタリア語の andante には「現在の」「ふつうの」「進行中の」といった意味も残っていますが、それらは日本語に渡らず、英語の andante も主に音楽用語にとどまります。「第2楽章はアンダンテです」と言えば、それは演奏速度の話で、徒歩の話題ではありません。