ジレンマ
Confidentjirenma
dilemma
katakana
由来
- 元言語
- gr_en (言語コード)
- 元の形
- dilemma
- 借用ルート
- ギリシャ語系論理学語 → 英語 dilemma → 日本語へ
- 意味の変化
- 二つの前提を持つ論理的難問 → 板挟み・困難な選択
- 最古文献
- 1910
解説
デジタル大辞泉はジレンマを英語 dilemma から取った語として記録します。さらにギリシャ語 dilēmma にさかのぼり、di-(二つ)と lēmma(前提、仮定)の合成です。Merriam-Webster は1523年を英語の論理学用法の初出年とします。
プログレッシブ英和中辞典は本来の意味を「二つの困難な仮定の間に挟まれた状態」と説明し、デジタル大辞泉は変種ディレンマも併記します。「二つ」という語頭が、語の核です。 明治・大正の日本では、ジレンマはまず論理学、哲学、翻訳された学術文の中で使われ、その後に一般の社会語彙へと降りてきました。
デジタル大辞泉は今でも二つの意味を併記します。「相対立する事柄の板挟みになる」「両刀論法と呼ばれる論理形式」です。後者は二つの仮言判断を大前提として用います。
日本語ではジレンマが二律背反、板挟み、矛盾、トレードオフと並びますが、「二つの選択」という核を一般語よりはっきり保ちます。 現代日本語は仕事、倫理、技術、日常的な決定でもジレンマを使うようになりました。英語の dilemma は気軽な文脈で「困った問題」全般を指すことがありますが、日本語のジレンマは依然として「両立しない選択肢の間で迷う」というニュアンスを期待します。
「ンマ」という語末は dilemma の二重 m を写したものです。「品質を上げると価格も上がるジレンマ」は二つの不両立の条件の話で、単なる不便ではありません。