ヤクザ
Plausibleyakuza
yakuza; gangster
wago
由来
- 元言語
- 日本語 (ja)
- 元の形
- 八九三 / ya-ku-sa
- 借用ルート
- 花札・おいちょかぶ系博打語の 8-9-3 → 役に立たない手 → 博徒・無頼者を指す語へ
- 意味の変化
- 負けに近い役なしの札の組み合わせ → 役に立たない者・博徒 → 暴力団構成員
- 最古文献
- 1800
解説
ヤクザの語源は、江戸時代の賭博の数字です。最も知られた説は、賭博の三枚ガルタやカブ系の遊びで「八九三(やくさ、やくざ)」が合計20となり、ゼロ役、つまり最悪の手になることに由来するという解釈です。デジタル大辞泉はこの説を採用し、コトバンクの日本国語大辞典は1736年の浄瑠璃『和田合戦女舞鶴』を早い印刷例として引きます。
江戸の賭博語の中で、八九三という数字の組は「役に立たない、価値がない」というニュアンスを帯びました。1754年には日本国語大辞典が談義本『八景聞取法問』に「八九三」を「常の職を持たない人々」を指す語として記録します。意味はやがて「価値の低い者」から、博徒、無頼者、定職を持たない人々という社会的ラベルへと拡張し、博徒、無頼者、ならず者、暴力団といった近接語と並びました。
現代日本語のヤクザは、組織犯罪の構成員を指すと同時に、「やくざな仕事」のように形容詞的に「ろくでもない、当てにならない」の意味でも使えます。英語の yakuza はほぼ日本の組織犯罪の意味に絞られ、形容詞としての日常語の含みは抜け落ちます。「ヤクザ映画」は犯罪集団を描いた映画の意味で、八九三という賭博の手の話を含意するわけではありません。
参考文献
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